増田蔵の街
秋田県の横手からさらに20分くらい山形側にいったところに増田はあります。もともと生糸とはたばこで栄え、財を成した人が蔵をたてたそうです。豪雪地帯にある場所のためか、外蔵とは別に、家の中に内蔵はあります。大切なものを保管するための蔵だけでなく、客間や冠婚葬祭用に使う蔵もあるようです。現在でも数十の蔵があり、個々に公開されています。
吉永小百合さんの真似してみました。(大人の休日倶楽部)
旧石平金物店
黒漆喰の扉には鞘といわれる保護・飾りの木枠がはめられています。
蔵の前は生活空間となっていて、右手の四角の石は井戸です。
蔵は家の一部としてあり、その前に水屋などがあったようです。こちらはそれがキッチンとしての設えになっています。
山吉肥料店
山吉肥料店の蔵。こちらの蔵は冠婚葬祭用に利用されていたとのことです。
エントランスから蔵までのアプローチ。間口は狭いが奥行きはとても深いです。敷地自体は奥行きは100mあります。
蔵の前にある水屋。現在も実際の生活で使っているとのことでした。
蔵の下にある味噌壺。食料用ではなく、火災などがあった時に蔵の扉を閉め、さらにその隙間にこの味噌を塗って密閉させるようのものとのこと。
蔵の側面。鞘がぐるりとかこんでいます。
ご主人自慢のアングル。上下二段の蔵の扉。
蔵の角も丁寧な仕上げになっています。こちらの蔵は増田の中でも最後にできた蔵だそうで、技術的にも装飾的にも成熟したものではないかとのことでした。
蔵の裏側。
敷地の隣には用水路があります。当時は生活用の水として利用したほか、火事を止める意味もあったそうです。
別棟になる味噌蔵。
裏門からの敷地全景。
昭和30年頃までは裏門側は黒塀がずっと続いていたそうです。また用水路に太鼓橋がかかっていた風情のある風景だったそうです。
吉永小百合さんの「大人の休日倶楽部」のCM。案内してくれた山吉肥料店のおじさんが出てるー。
佐藤又六家
入り口がすぐに蔵があるというのは増田の中では珍しい作りになっています。
入り口の広場に続き、まずあるのが仏間と神棚。二階部分に神棚が設置されています。
次の間に客室と主人の間があります。この3つは襖と柱を外し一つの間として使うこともでき、あわせて40畳になり、冠婚葬祭の時に利用するそうです。
2階部分の蔵の外。タタキがあります。
ここから通りがのぞめます。優しい風が心地よいです。
裏の蔵の扉です。もともとここは街の中心部ということもあり、火災の延焼を抑えるためにも蔵を作って欲しいとの要望から蔵を建てたそうです。蔵がそのまま生活空間となっています。
こちらはその蔵の裏にある、収蔵用の蔵。どちらかというと機能優先の蔵のつくりですが、こちらにも奥座敷があります。
日の丸酒造
こちらの蔵は実際の醸造で使われています。
蔵の中は醸造用タンクがならびます。
奥にいったところにもう一つ内蔵があります。
こちらが客間として使われたような内蔵です。
奥座敷が心地よいです。
JBLのスピーカーがありました。ここで音楽を聞くといいだろうなー。
その他の内蔵
佐藤養助漆蔵資料館 稲庭うどんの佐藤養助商店のお店の中です。蔵のなかでくつろぐこともできます。
旧石田理吉家 木造3階建ての住宅です。
興文館東海林書店 土肥家の家老を勤めていた旧家で、秋田藩主が泊まったとされる木札が唯一残っています。
山中吉助商店 当時の生活を偲ばせるさまざまな生活用品が残っています。
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